がん予防・がん検診の指針

がん予防

科学的根拠に基づいた「日本人のためのがん予防法」国立研究開発法人国立がん研究センター 社会と健康研究センター

たばこは吸わない。他人のたばこの煙を避ける。

目標たばこを吸っている人は禁煙をしましょう。吸わない人も他人のたばこの煙を避けましょう。

飲むなら、節度のある飲酒をする。

目標飲む場合は1日あたりアルコール量に換算して約23g程度まで(日本酒なら1合、ビールなら大瓶1本、焼酎や泡盛なら 1合の2/3、ウィスキーやブランデーならダブル1杯、ワインならボトル1/3程度)。飲まない人、飲めない人は無理に飲まない。

食事は偏らずバランスよくとる。

  • 塩蔵食品、食塩の摂取は最小限にする。
  • 野菜や果物不足になら。
  • 飲食物を熱い状態でとらない。

目標食塩は1日あたり男性8g、女性7g未満、特に、高塩分食品(たとえば塩辛、練りうになど)は週に1回未満に控えましょう。

日常生活を活動的に過ごす。

目標たとえば歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分行いましょう。また、息がはずみ汗をかく程度の運動は1週間に60分程度行いましょう。

成人期での体重を適正な範囲に維持する(太りすぎない、やせすぎない)

目標中高年期男性のBMI(体重kg/(身長m)2で21〜27、中高年期女性では21〜25の範囲内になるように体重を管理する。

肝炎ウイルス感染の有無を知り、感染している場合は適切な措置をとる。機会があればピロリ菌感染検査を。

地域の保健所や医療機関で、一度は肝炎ウイルスの検査を受けましょう。機会があればピロリ菌の検査を受けましょう。感染している場合は禁煙する、塩や高塩分食品のとりすぎに注意する、野菜・果物が不足しないようにするなどの胃がんに関係の深い生活習慣に注意し、定期的に胃の検診を受けるとともに、症状や胃の詳しい検査をもとに主治医に相談しましょう。

がん検診の指針

種類 対象者 受診間隔 検査項目
胃がん検診 50歳以上※1

  • 1:当分の間、胃部X線検査に関しては40歳以上に実施も可
2年に1回※2

  • 2:当分の間、胃部X線検査に関しては年1回の実施も可
問診に加え、胃部X線検査または胃内視鏡検査のいずれか
子宮頸がん検診 20歳以上 2年に1回 問診、視診、子宮頸部の細胞診および内診
肺がん検診 40歳以上 年1回 質問(医師が自ら対面により行う場合は問診)、胸部X線検査および喀痰細胞診(ただし喀痰細胞診は、原則50歳以上で喫煙指数が600以上の人のみ。過去の喫煙者も含む)
乳がん検診 40歳以上 2年に1回 問診および乳房X線検査(マンモグラフィ)
大腸がん検診 40歳以上 年1回 問診および便潜血検査

がん予防重点健康教育およびがん検診実施のための指針(平成28年一部改正)